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-2018.11.01-

株式会社レコチョクによる仮処分申立ての全部却下決定について


(はじめに)

株式会社シンクパワー(以下「当社」といいます。)が株式会社レコチョク(以下「レコチョク」といいます。)から受けていた仮処分申立てに対する東京地方裁判所の決定につきましては、10月25日付け本サイトにてご報告のとおり、レコチョクの申立てが全て却下されました。


株式会社レコチョクの仮処分申立ての却下について
https://syncpower.jp/news/news_20181025.html


しかしながら、10月25日付けのお知らせが裁判所の決定結果のみをお伝えするごく簡潔なものであったため、裁判所のした判断内容がどういうものであったのか、その判断の筋道がわかりづらいといった内容のお問合せをいただきました。

そこで、今回改めて、東京地方裁判所の決定の判断内容についての説明をさせていただくことにいたしました。


(判断内容のご報告)

下記【本件仮処分申立ての経緯】に①~③として記載した3項目から成るレコチョクの申立ては、平成30年10月24日、東京地方裁判所により全て却下され、当社の全面勝訴(レコチョクの全面敗訴)という結果になりました。


【本件仮処分申立ての経緯】

当社は、平成30年5月22日、下記の当社ウェブサイトにおいて、「レコチョクによる当社歌詞データの流用について強い疑念を持たざるを得ない状況が続いております。」という文言を含んだ記事(以下「本件記事」といいます。)を掲載しました。


「株式会社レコチョクへの歌詞提供終了および当社歌詞データ流用の疑いについて」
https://www.syncpower.jp/news/news_20180522.html


レコチョクは、平成30年5月25日、東京地方裁判所に仮処分を申し立て、当社が掲載した本件記事が「虚偽の事実」であるので不正競争防止法2条1項15号に規定する不正競争に該当すると主張し、不正競争防止法3条に基づき、① 本件記事の削除、② 本件記事の今後の掲載の禁止、③ 本件記事を記載した文書の頒布の禁止を求めました。

【本件却下決定の概要】

1 当社が本件記事において指摘した事実(レコチョクによる当社データの流用)
東京地裁は、まず「レコチョクによる当社歌詞データの流用について強い疑念を持たざるを得ない状況が続いております。」という本件記事における文言(以下「本件文言」といいます。)は、レコチョクが当社の歌詞データを流用している旨の事実を指摘するものであるとしました。すなわち、東京地裁は、当社が、本件記事において、レコチョクが当社の歌詞データを流用しているという事実を述べたものと捉えました。
そこで、レコチョクが当社の歌詞データを流用しているとの指摘が、「虚偽の事実」であるかどうかが唯一の争点になりました。


2 レコチョクによる当社データの流用が虚偽であるとはいえないとの判断
東京地裁は、レコチョクと当社の主張及び証拠を検討し、レコチョクによる当社データの流用という事実を認定し、当社の指摘が「虚偽の事実」であるとはいえないと判断しました。


<レコチョクの主張>
レコチョクは、レコチョクがソケッツから提供を受けて配信している同期歌詞データ(以下「本件レコチョクデータ」といいます。)は、ソケッツが開発したと称する同期歌詞自動生成システム(以下「本件システム」といいます。)により作成されたものであるから、本件文言(レコチョクによる当社データの流用)は虚偽の事実であると主張しました。


<当社の主張>
これに対し、当社は、本件レコチョクデータと当社データとを比較し、① 本件レコチョクデータには当社データと同じ誤記が存する楽曲があること、② 本件レコチョクデータには当社データと同じく当社が歌唱に合せて追加した表記等の正規の歌詞カードと異なる表記が存する楽曲があること、③ 本件レコチョクデータには当社がレコード会社から特別に提供を受けた歌手のメッセージと同じ表記が存する楽曲があること、④ 本件レコチョクデータには、当社データと同じく、1番に当たる部分の歌詞が、当社がレコード会社から提供を受けたアーティストのメッセージと差替えられ、さらに、当社データと同じく、改行位置、空行の位置、当社が演奏の再生に合わせて施した色変りのタイミング及びアーティストメッセージの最終行と2番の歌詞の最初の行の間に挿入した歌手名の表示が存する楽曲があることにつき、数多くの証拠を提出した上で、レコチョクによる当社データの流用が認められると主張しました。


<東京地裁の認定判断>
東京地裁は、証拠に基づき、当社が主張した上記①から④までの事実を認定し、上記①から④までの事実によれば、当社データを用いる以外の方法によって誤記等が偶然一致することは考え難いことから、これらの事実は、当社データの流用を推認させるとしました。すなわち、東京地裁は、レコチョクが当社データを流用しているとの事実を認定しました。


<レコチョクの主張を排斥した判断>
レコチョクは、ソケッツが本件システムを稼働させた結果、当社データと同様の誤記等が混入した可能性はあるものの、当社データの流用ではないと反論しました。
この点につき、東京地裁は、レコチョクが当社データを流用しているとの推認を覆すに足りるような合理的な説明があるということはできないとし、レコチョクの主張(ソケッツが本件システムによって独自に同期歌詞データを作成したのであって、当社のデータを流用したわけではないとの主張)を排斥しました。


結局、東京地裁は、当社の指摘したレコチョクによるデータ流用の事実が虚偽の事実であると認めることはできないと判断し、レコチョクの申立てを全て却下しました。


(おわりに)

以上のとおり、東京地方裁判所は、レコチョクの当社データの流用の事実を認め、当社の発表を虚偽であるとはいえないと判断したのです。

また、当社が、本件仮処分申立事件において、ソケッツが平成30年6月5日に公表した「同期歌詞情報自動生成システムの開発について」と題するリリースにおいて、「<自社生成ツールによる画像>」として使用した「サンプル1」の画像が、他社のソフトウェアの操作画面を組み合わせたものであることを指摘したところ、レコチョク及びソケッツは、サンプル1の画像の上半分が「TRAX」という第三者のソフトウェアのものであり、下半分が「LOGIC PRO」という第三者のソフトウェアのものであることを明確に認めました。
しかしながら、現在に至っても、ソケッツは、本件システムの開発を公表するリリースにおいて使用したサンプル1の画像が、他社のソフトウェアの画面表示であることを明らかにし、上記のソケッツのリリースにおける「<自社生成ツールによる画像>」であるとの説明が事実と異なるとして、訂正することをしておりません。当社としては、他社の製品の操作画面を自社が開発したシステムの操作画面であるとして発表し、それが事実と異なることを裁判手続の中で認めたにもかかわらず、一般投資家等に対してはそのような不正確なリリースの内容を訂正しないままでいるという対応に大きな疑問を感じています。そこで、この点についても、今回併せてお伝えいたします。


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